第１６課

第１６課 昔、昔、ある所に、一人の貧乏な善いお爺さんがいました。いつもお稲荷様に生魚でも上げたいと思っていても、貧乏でそれもできませんでしたので、ある日お社に参ってこう言って拝みました。「俺はとても貧乏で、生魚も上げられませんから、、どうぞこの俺を食べってください、お願いでござり間する」。神様は「爺や、爺や、そんなに心配することは要らぬ。俺はお前が二食の食事もできないほど貧しいことをよく知って織る。今日は一つ運を授けてやんべ。それ、この宝頭巾をかぶってみろ。これをかぶると鳥から獣に至るまで彼らのしゃべっていることが何でも分かるから」と言って古い赤い頭巾をその爺に授けました。「そうですか。ありがとうがんす」と喜んで早速その汚く赤い帽子を頂きました。そして、ゆっくり街道を歩き回って末に、道端の大きな木の根に腰をかけました。 そこへ、一羽の鳥が飛んできました。また、別の方角からも一羽の鳥が飛んできて、同じ枝止まりました。爺はそれを見て例の帽子を試してみるなら今だと思って、それをかぶってみました。すると、何と、上の方で鳥たちが話していることが分るではありませんか！「やあ、しばらくだな、俺は浜の方にいたが、浜もこの頃漁がなくてふけ不景気で困る。お前はどっちから来たんだ」「俺は町の方からやってきた。不景気は浜にしても、町にしても同じだよ」という話しから始まって、何か珍しい話はないかと一羽が聴くと、別の一羽が珍しくはないが、こういう話がある。「ある長者の屋敷で土蔵を建ててもう五、六年になるが、その土蔵の屋根と柱の間にどうしたわけか一匹の蛇が挟まったきり動けず、今や半死半生になっている。雌蛇が、食べい物を運んで養い続けているが、その三匹の苦労が積もり積もって、長者の娘に災いを与えている。それで、娘は長い間病気をしている。早く、蛇を助けないと蛇も娘も悪くなる一方だ。いや、死んでしまうよ。俺も何度か鳴いて教えてやったにもかかわらず、人間という奴は何も悟らない。人間は馬鹿なものさ」と言って、二羽の鳥は東と西に飛んで行きました。爺はこれはいいことを聞いた。早くその長者に話しに行って、蛇と娘を助けてやらねばならんと考えました。 爺は長者の屋敷の門前へ行って、「八卦、八卦」と大きな声で、言いながら通りました。長者はその声を聞いて、今までの八卦と同じように効かないだろうが、娘の長患いを治すためなら一つの機会も逃すまいとして、すぐ爺を呼び入れましや。 爺は本物の八卦ように、拝んだり唱えたりした後、鳥から聞いたことを詳しく話しました。長者は早速大工に調べさせました。そして、蛇を見付けて助けてやり、大事に介抱してやりました。娘の方はどうかというと、不思議にも少しずつ治ってきて、やがてすっかり元気になりました。長者は大喜びで、お礼金を三百両出し、爺はたちまち大金持ちになりました。 家に戻った爺は急いで神様のお社を立派なものに建て直したばかりか、今まで似なかったような大きいお祭りもたびたびしました。もちろん、生魚も毎日供えました。 それ以来、爺は鳥や獣から聞いた話で、人間のためにいろいろなことをして、みんなに喜ばれましたとさ。 很久以前，某个地方有一个贫穷的善良老爷爷。虽然总是很想向五谷神供上生鱼片，但是因为贫穷连这也不能。有一天，在参拜神社时，他这让边说边参拜“因为我非常穷，不能供上生鱼，请吃我为你准备的这些吧，拜托。”神说完“老爷爷，老爷爷，不要那么担心，我知道你相对于两餐都不能拥有还要贫穷。今天给你运气，那个，带上这个宝物头巾。一戴上它，从鸟到兽，无论他们说什么你都能听得懂。”这样的话后就给了那个老爷爷一个红色的很旧的头巾。“是那样吗？谢谢啦！”因为很高兴，立刻就收下了那顶脏脏的红色的帽子。然后，慢慢地在街道上到处走动过后，在街道末端的高大的树木根部坐了下来。 只有一只鸟能飞到那儿。还有，从其他的方向也只有一只鸟能飞来。在同一个枝头上停下。老爷爷看到之后，因为想以此为例就试着戴上帽子看看。立刻，上面鸟儿们的话都能听懂了。“呀，慢点，我虽在海边，但因为海边也没有捕鱼量，不景气，所以生活挺苦的，你是从哪儿来的啊？”“我从城市来，不仅海边不景气，城市也同样不景气。”他们从这些话开始聊起来，如果只有一直没有什么稀罕的话，另外一只也没有什么稀罕的事。“在某个富翁的家里建有一个仓库已经五、六年了，那个仓库的屋顶和柱子中间不知什么原因一条蛇被夹住了，不能动。现如今，恐怕半死不活了。雌蛇坚持运来食物喂养它，在它们的劳苦长期积累的同时，富翁的女儿给予了他们灾难。结果，女儿长期卧病。如果不快点解救蛇，蛇和女儿的情况会一直糟糕下去，不，甚至是死。尽管我也好几次通过鸣叫来告诉富翁一家，但人类那些家伙什么也不明白，人类是笨蛋。”这样说完，两只鸟儿向东、西方向飞走了。老爷爷听到了想很快去告诉那位富翁，帮助蛇和富翁的女儿。 老爷爷到了富翁的房屋门前后，用很大的声音边说“算命、算命”边从他家门前经过。富翁听到了声音后，虽然认为和迄今为止的占卜一样没有功效，但为了治愈女儿的病，一次机会也不放过，于是立刻叫老爷爷进来。 老爷爷为了（让他们认为）是真的算命，在边拜谒边唱之后，详细地告诉了他们从鸟儿那里听来的事。富翁立刻让木匠去调查。然后发现了蛇并且解救了它，认真地照顾料理。女女儿也不可思议地逐渐好了起来，不久就完全健康了。富翁很高兴，拿出三百两酬金给老爷爷，老爷爷瞬间就成了富翁。 回家后老爷爷不仅立刻用好材料建了神社，而且到现在为止也没有过的大型的祭祀也时常举行。当然，生鱼也每天供奉。 从那以后老爷爷用从鸟或兽那儿听到的话，为人类做了很多很多的事，让大家都很开心。