纳豆菌

纳豆菌 納豆菌 微生物ブロック、河川の水質浄化、コヨウ、川底に敷くだけ。 掲載日:2002/12/06 媒体:日本経済新聞 地方経済面 ページ: 14 [?] 文字数:500 [他の書誌情報...] コンクリート製品製造?販売のコヨウ，福岡県瀬高町、古賀雅之社長，は、河川の底に敷くだけで水質を浄化する効果がある「エコバイオ?ブロック」を開発、全国で販売を始めた。原料のセメントに混ぜた微生物が、水中の有機物を分解する。河川の水質汚濁対策を急ぐ自治体を中心に売り込むほか、海外にも輸出する。 ブロックは縦十センチ、横十センチ、高さ六センチで、河川や用水路の底にタイルのように敷き詰めていく。納豆菌の一種の枯草菌など、土中に生息する数種類の微生物約二百億個を混入してある。これが働き、ブロック内部と周辺の水に含まれる有機物を水と二酸化炭素に分解する。利用する微生物は、アルカリ性であるセメントに混入しても生息できる種類だけを選んだ。耐用年数は十年程度。価格は一個五百円。 家庭用排水や農業用排水の流入で増える酸素やリンなどを適正に抑えるという。国土交通省延岡出張所の実験では、例えば汚濁の原因となる窒素酸化物の量が、二週間で従来の四分の一，水一リットル当たり〇?三グラム，に減ることが確認された。同社の二〇〇一年十二月期の売上高は二億円。同製品投入で二〇〇三年十二月期に一億五千万円の上乗せを目指す。 コヨウ、川底で水質浄化、微生物混入ブロック発売。 掲載日:2002/12/06 媒体:日経産業新聞 ページ: 11 文字数:507 [他の書誌情報...] 【福岡】コンクリート製品製造?販売のコヨウ，福岡県瀬高町、古賀雅之社長，は、河川の底に敷くだけで水質を浄化する効果がある「エコバイオ?ブロック」を開発、全国で販売を始めた。原料のセメントに混ぜた微生物が、水中の有機物を分解する。河川の水質汚濁対策を急ぐ自治体を中心に売り込むほか、海外にも輸出する。 ブロックの大きさは縦十センチ×横十センチ×高さ六センチで、河川や用水路の底にタイルのように敷き詰めて使う。納豆菌の一種の枯草菌など、土中に生息する数種類の微生物を混入し、ブロック内部と周辺の水に含む有機物を水と炭酸ガスに分解できるようにした。価格は一個五百円。海外ではまずマレーシア向けに輸出を始めた。 家庭用排水や農業用排水の流入で増える酸素やリンなどを適度に抑える効果があるとい う。国土交通省延岡出張所，宮崎県延岡市，が実験したところ、汚濁の原因となる窒素酸化物の量が使用二週間で従来の四分の一，水一リットル当たり〇?三グラム，に減ることが確認されたという。 製法については国際特許を出願。同社の二〇〇一年十二月期の売上高は二億円だが、エコバイオ?ブロックで二〇〇三年十二月期に一億五千万円の上乗せを目指す。 ビッグベン、微生物使った消臭装置、食堂?ビル汚水槽向け拡販。 掲載日:2002/09/04 媒体:日本経済新聞 地方経済面 ページ: 39 [?] 文字数:714 [他の書誌情報...] 消臭剤開発のビッグベン，千葉県習志野市、白川典明社長，はバイオ技術を使った消臭、浄化システムを食堂やビルの地下にある汚水槽向けに拡販する。悪臭や汚れの元になるたんぱく質を分解する微生物をパネルに付着させ、槽内に敷設する。数カ月に一回のパネル交換だけで悪臭を除去できる。汚泥の回収、廃棄の頻度が少なくできる点を売り込む。 システムに使う微生物「,,,:,,」は土中に生息する枯草菌の仲間。納豆菌とも近く、動植物への影響はないという。たんぱく質の分解時に増殖するため「消臭効果は数カ月続く」，白川社長，。効果が出るのは「他の枯草菌を使った商品より数倍早い」，同，という。 厨房，ちゅうぼう，の床下で排水を下水管に流す前にいったん貯留し油脂などを分離する「グリーストラップ」という装置や、ビル全体の汚水をためる地下排水槽向けに供給する。菌を含ませたカーボン製のパネルを槽内に沈めて利用する。容量二百―三百リットルの一般のグリーストラップなら一週間程度で臭気が消え始め、油脂などの汚れも少なくなるという。 設置費用はグリーストラップの場合、ポンプや配管などを含め十万―十二万円程度。その後は三、四カ月に一度、パネル，一枚約三万円，を交換する。ビル排水槽では容量八―十トンに一台ずつ設置する。一台十二万―十四万円程度で、パネル，一枚約五万円，は四、五カ月に一回交換する。 同社は,,,:,,に関する特許を取得しているエー?エィチ?シー，前橋市、飯塚武社長，と契約し、消臭システムを商品化。既に河川を対象にした悪臭除去工事を千葉県勝浦市や千葉市などから受注している。 【図?写真】微生物を付着させた正方形のパネル，中央，を設置して悪臭を除く 愛媛県工業技術センター、環境浄化微生物を大幅増産，情報プラス， 掲載日:2002/06/03 媒体:日経産業新聞 ページ: 9 文字数:298 [他の書誌情報...] 【松山】愛媛県工業技術センターは六月末に環境浄化微生物の生産設備,写真,を増強し、月間生産量を現在の二?六倍の百四トンに引き上げる。愛媛県では現在三十五社がモニターとして同センターの微生物を汚泥浄化などに活用しているが、他にも利用を希望する企業が相次いでいるため需要増に対応する。愛媛県ではさらに微生物の高濃度化や粉末化などの生産?運搬法の改善などに取り組む。モニターの各企業に二次培養を呼びかけることなども検討する。増産する環境浄化微生物は酵母や乳酸菌、納豆菌という食品微生物を組み合わせたのが特徴。モニターのえひめ中央農業協同組合の工場では、二〇〇一年度の汚泥量が前年度に比べ三割減少した。 愛媛県工技センター、環境浄化微生物を増産――月産,:,トン体制に。 掲載日:2002/05/24 媒体:日本経済新聞 地方経済面 ページ: 12 [?] 文字数:665 [他の書誌情報...] モニター需要拡大 愛媛県工業技術センターは六月末に環境浄化微生物の生産設備を増強、生産量を二?六倍の月間百四トンに拡大する。愛媛県は二〇〇〇年十二月にモニターによる実証実験を開始。現在三十五の企業がモニターとしてこの微生物を活用している。さらに利用を希望する企業があるなど需要が高いため、県では生産の拡大に踏み切る。 県では約千二百万円を投じてプラントを増設する。工業技術センターでは月産百四トン体制は「県の事業規模としては最大限」，曽我部義明次長，としている。今後の需要拡大に備えて微生物の高濃度化や粉末化などの生産?運搬法の改善などを検討するほか、モニター企業に二次培養を呼びかけることなども考えている。 この環境浄化微生物は酵母や乳酸菌、納豆菌などの食品微生物を組み合わせたのが特徴。食品工場などで有機物の汚れを浄化するために使われている各種の微生物を活性化、汚水の浄化を促進する効果がある。 浄化を促進する主な類似の微生物は一リットル二千円程度で市販されている。県では瀬戸内海の汚染防止促進と県内企業支援のため、生産?提供事業を始めた。同センターでの生産量は月間で四十トン。 現在のモニター企業数は三十五社。利用の多い企業では一カ月に四トンの微生物を利用している。モニター企業での実証実験では効果があったとの報告があり、えひめ中央農業 協同組合の工場では二〇〇一年一月からこの微生物を導入、二〇〇一年度の汚泥の量が前年度に比べて三割減少したという。 【図?写真】愛媛県工業技術センターの環境浄化微生物の生産設備，松山市， 微生物科学研究所，水質浄化事業，――納豆菌の働きを活用，ワザありカンパニー， 掲載日:2002/01/22 媒体:日本経済新聞 大阪夕刊 ページ: 29 [?] 文字数:1204 [他の書誌情報...] ――歴史的建造物の堀や神社仏閣?公園にある人工池などの水質浄化事業を手掛けている。 「人工池や堀は天然の池と違い水の循環がほとんどなく、一度汚れるとなかなかきれいにならない。水質改善には汚れ成分を凝集させる性質のあるアルミニウムを含んだ薬剤を投入し、汚れの成分を沈殿?回収する方法が一般的だ。ただ、当社では金属を含まない生分解性の水質浄化剤を独自に開発し、汚れ成分を凝集させている」 「この浄化剤は納豆の粘りの成分であるポリグルタミン酸という物質を主原料にしており、天然の原料を使用するため環境への悪影響はほとんどない。原材料も安い。水量が百五十トン前後の池であれば、年間の浄化費用は三十六万円前後で、従来方式の三分の一程度で済む。昨年二月の事業開始から五件を受注した」 ――どんな仕組みで水を浄化するのか。 「ポリグルタミン酸にガンマ線を照尃し、糸状の分子構造を網目状に変える。これを凍結乾燥して粉状にしたものを水に溶かして池や堀に投入する。網目状になったポリグルタミン酸の分子がセルロースやリグニン、でんぷん、たんぱく質など水中の汚れの成分をからめとって沈殿する。最後に沈殿した薬剤と汚れの成分を回収する」 ――水質浄化剤を開発したきっかけは。 「納豆菌の働きを利用した消臭剤の製造?販売会社を経営する傍ら、菌などの微生物に関する講義を地元の大学で聴講していた。その際、水質浄化作用を持つポリグルタミン酸を大量に生成する納豆菌を発見した教授と出会った」 「ポリグルタミン酸には汚れの成分を吸着して凝集させる性質がある。ガンマ線を照尃して分子構造を網目状にすれば、汚れの成分を取りやすくなることに着目した。ポリグルタミン酸を使った水質浄化事業を手掛けるため、消臭剤の製造?販売会社の経営とは別に、専門会社として微生物科学研究所を設立した」 ――浄化剤の処理能力はどれくらいか。 「五百グラムで約百トンの水を浄化できる。投入前に〇?三―〇?四メートルだった透明度は、投入後には一?〇メートルまで改善する。水の汚れ具合にもよるが、浄化効果は三カ月程度持続する」 ――今後の事業展開は。 「池から回収した汚れの成分は産業廃棄物として処分しているが、将来たい肥を生産することを考えている。汚れの成分の多くは藻などの水中植物やプランクトンを構成する物質で、たい肥の原料になる可能性は高い。当社の製品を導入することが水質改善だけでなく、自然環境に良い結果をもたらすことをアピールしたい」 〈会社概要〉微生物の働きを応用した消臭剤の製造?販売会社を経営している坂田京子社長，,,，が、水質浄化作用のある菌について大学から技術協力を得て,:::年,月に設立した。資本金,:::万円。従業員,人。,::,年,月期の売上高は,:::万円を見込んでいる。本社大阪市北区。，電，:,?,,,,?,,,,。 【図?写真】坂田京子社長 ビッグベン社長白川典明氏――清潔志向に乗る，談話室， 掲載日:2001/08/03 媒体:日経産業新聞 ページ: 19 文字数:296 [他の書誌情報...] ?…消臭シート開発を手掛けるビッグベン，千葉県船橋市，の白川典明社長は「消臭剤の市場は今後も順調に拡大する」と自信を見せる。抗菌効果をうたう商品が相次いで開発されるなど、消費者の清潔志向が強まっており、「嫌なにおいに対する意識が敏感になっている」からだ。 ?…同社は納豆菌の一種の枯草菌を使って有機性の腐敗臭を消す商品を開発している。「菌自体が人体に無害で環境に負荷を与えない点が評価されている」そうで、最近では自治体や大企業からの受注も増えている。清潔志向と生活環境への配慮という消費者意識の流れをとらえ、「販路を千葉県内から全国へ広げたい」と意気込んでいた。 ，千葉， 【図?写真】白川さん 排水管の詰まりを解消、協栄販売，新製品， 掲載日:2001/06/28 媒体:日経流通新聞,, ページ: 17 文字数:238 [他の書誌情報...] 排水管の詰まりを解消し、悪臭も防ぐ洗浄消臭剤「ほっといて」。 ふろ用、流し台用、トイレ用の,種類。主成分は微生物，,,菌,納豆菌の仲間，。生体由来の界面活性作用により、油脂分解や悪臭除去に優れた効果を発揮。大部分を二酸化炭素や水に変える。,,菌は自然界に存在する微生物なので環境にも優しい。 普段の掃除に使用するだけ。容器の中で眠っていた,,菌が目を覚まして活動する。各,::ミリリットル入り、,,,:円。 発売元は協栄販売，東京都渋谷区、，電，:,?,,,;?,:;;，。 ゴールド興産――環境?農業問題を同時解決，中堅ベンチャー東北の息吹， 掲載日:2000/12/14 媒体:日本経済新聞 地方経済面 ページ: 24 [?] 文字数:845 [他の書誌情報...] バイオ関連ベンチャーのゴールド興産，宮城県古川市，は、有機肥料の販売のほか、土壌改良材や緑化など環境、リサイクル関連の商品開発を手掛ける。なかでも期待をかけているのが、農地に残留した化学肥料から発生する硝酸性窒素を浄化する技術だ。 同社は永久凍土から納豆菌の仲間にあたるバチルス菌の一種の分離に成功した。残留肥料の硝酸性窒素を分解すると同時に、食品廃棄物や生ごみを数時間で有機肥料に変えることができるという。バチルス菌は国際特許を出願しており、現在は生ごみ処理機などに利用している。 「減反された水田と廃棄物を利用して、農業問題と環境問題を一度に解決したい」。青沼社長は農業も営んでおり、バイオ研究は農家対策にもなると説く。農家と連携すれば、生ごみや食品廃棄物から生産した有機飼料を使って、休耕田でドジョウなどの淡水魚を養殖する循環養殖システムの構築が可能という。地元の学校や農業、漁業関係者も興味を示しており、農協などと勉強会を開いている。 同社は京大や東北大出身の農学、理学博士らを招いて研究所も設立。有機肥料を手始めに、健康補助食品で酸素補給できる「食べる酸素」、アルカリイオン水の生成装置などを販売している。花と緑の国際博覧会「ジャパンフローラ,:::」には、四季の花の種と土壌改良材、肥料をペレットに封じ込めて、まくだけで一年中花が咲き続ける「花の天使」を出品した。 将来的にはこれらのバイオ関連商品を統合して、有機農業と廃棄物処理を一体化した「新しい農業システム」，青沼社長，を構築したいという。養殖した淡水魚や有機米を利用したレストラン展開なども検討課題だ。 社長 青沼武三，,,， 本社 宮城県古川市旭,―,―,, 電話 :,,,―,,―,,,, 事業内容 有機肥料、飼料。ミネラル水、緑化、廃棄物処理など環境関連商品の開発?販売 設立 ,,;,年,月 資本金 ,,,,万円 売上高 ;億,:::万円，今,,月期見込み， 【図?写真】青沼武三社長 ゴールド興産、農地の残留化学肥料浄化、淡水魚も養殖――シベリア産細菌利用。 掲載日:2000/10/31 媒体:日本経済新聞 地方経済面 ページ: 24 [?] 文字数:771 [他の書誌情報...] バイオ関連ベンチャーのゴールド興産，宮城県古川市、青沼武三社長，は、シベリアの永久凍土から発見した細菌の一種を利用、大規模なプラントを使わずに農地の土壌を浄化する技術を開発した。細菌により、残留した化学肥料などから発生する硝酸性窒素を浄化し、生ごみや食品廃棄物を数時間で有機肥料に変えることも可能という。休耕田を抱える農家や学校と連携し、生ごみから生産した有機飼料を使ったドジョウ養殖を来月から始める。 ゴールド興産は有機肥料や健康関連食品などを手掛けている。ロシアの研究施設と協力、数年前にシベリアの永久凍土から二億五千万年前，推定，のバチルス菌，納豆菌，の一種の分離に成功した。同社の調査では、有毒ガスを発生させずにたんぱく質や硝酸性窒素を分解できる特徴があるという。これを利用し、生ごみの分解から水田の土壌改良や淡水魚の養殖を一体で進めるシステムを開発。鹿児島で三十一日に開く環境双方向産学会で発表する。 この菌は「タケミ菌」として国際登録しており、ゲノム解析を含めて昨年、国際特許を出願した。活動する際に硝酸性窒素を分解することから、農地に使われる残留肥料を原因とした土壌汚染の浄化に利用できるのに着目、すでにこの菌を利用した生ごみ処理機を発売している。まず、学校など近隣の生ごみや食肉加工場から発生する食品廃棄物を原料に、タケミ菌で有機飼料を製造。減反などで利用していない水田と有機飼料を活用、ドジョウなどの淡水魚を飼育する。水田は有機栽培の条件が整うため、数年に一度、有機米も生産する計画だ。 同社は有機米と飼育したドジョウなどを提供するレストランの展開なども検討したい考え。古川市の本社では、すでにドジョウやアユの飼育に成功したという。来月には周辺の学校と連携、生徒の親の持つ休耕田と学校から出る生ごみを利用して実験を始める。 ゴールド興産、細菌で肥料汚染浄化、凍土から分離。 掲載日:2000/10/31 媒体:日経産業新聞 ページ: 16 文字数:871 [他の書誌情報...] 【仙台】バイオ関連ベンチャーのゴールド興産，宮城県古川市、青沼武三社長，は、農地に残留した化学肥料などから発生する硝酸性窒素を浄化する技術を開発した。シベリアの永久凍土から分離に成功した細菌の一種を利用するため、大規模なプラントなしに土壌を浄化できる。細菌は生ごみや食品廃棄物を数時間で有機肥料に変えることができる特徴もある。同社は来月から、休耕田を抱える農家や学校と連携して、生ごみから生産した有機飼料を使ったドジョウ養殖を始める。 同社は有機肥料や健康関連食品などを手掛けるベンチャー企業。ロシアの研究施設と協力し、数年前にシベリアの永久凍土から二億五千万年前，推定，のバチルス菌，納豆菌の一種，の分離に成功した。有毒ガスを発生させずにたんぱく質や硝酸性窒素を分解できる特徴を持つ。今回、生ごみの分解から、水田の土壌改良や淡水魚の養殖を一体で進めるシステムを開発した。三十一日に鹿児島で開かれる環境双方向産学会で発表する。 バチルス菌は「タケミ菌」として国際登録しており、昨年にはゲノム解析を含めて国際特許を出願した。同社によると「米国で最近発見された二億五千万年前の細菌と似た細菌」，青沼社長，という。 同社はすでに、タケミ菌を利用した生ごみ処理機を自社で発売している。活動する際に硝酸性窒素を分解することから、農地に使われる残留肥料を原因とした土壌汚染を浄化できることに着目した。まず、学校など近隣の生ごみや食肉加工場から発生する食品廃棄物を原料にしてタケミ菌で有機飼料を製造する。農家が減反などにより利用していない水田と有機飼料を利用してドジョウなどの淡水魚を飼育する。 水田は有機栽培の条件が整うため、数年に一度、有機米を生産する。同社は有機米と生産したドジョウなどを利用したレストラン展開などを検討していく。すでに古川市の本社でドジョウやアユの飼育に成功している。来月には周辺の学校と連携し、生徒の親の持つ休耕田と学校から出る生ごみを利用して実験を始める。 【図?写真】本社近くの実験池では体長,センチ前後のドジョウやアユが育つ ビッグベン、微生物で腐敗臭除去――浄化システム、河川や畜舎向け。 掲載日:2000/10/13 媒体:日経産業新聞 ページ: 24 文字数:802 [他の書誌情報...] 衛生消臭シート開発などのビッグベン，船橋市、白川典明社長、:,;?,,,?,:,,，は、バイオ技術を使って河川や家畜舎などを消臭する大型の浄化システムを開発した。においの元となるたんぱく質を除去する効果を長期間維持できる特殊な微生物を使い、専用パネル敷設など消臭する場所に応じて対応する。畜舎、食品加工場など幅広い需要を見込む。 消臭には、有機性の腐敗臭や変化臭の原因となるたんぱく質を分解して除去する好気性の微生物「,,,:,,」を使う。納豆菌などとともに枯草菌に分類されるもので、たんぱく質分解時に増殖するため、消臭効果は二―三カ月持続するという。 浄化システムは場所や温度などの条件に合わせて、液状にした,,,:,,をしみ込ませたカーボンシートからなるパネルやフロート，浮き，の敷設?投入、消臭液の散布などを組み合わせる。従来の塩素系薬剤を使った消臭方法と異なり、塩素類ガスなどの有害物質が発生しないため、河川や畜舎の動植物に対し安全で、環境への負荷が少ないという。 同社は七月に千葉県勝浦市の浜勝浦河口を幅五―六メートル、長さ約六十メートルにわたり消臭した。汚泥と水産加工場からの流入水の混合臭を、,,,:,,を浸透させたカーボーンシートを使ったメッシュ状の専用パネルで消臭した。流れのある川でもパネルを敷設したところ、約一週間で効果が出て、現在も効果が持続しているという。生物による汚染の消臭には有効で、価格は規模にもよるが、数十万円が中心になる。 ビッグベンは現在、排せつや生理臭、わきがなどを消臭する衛生シートや噴霧タイプの消臭液などの商品を中心に、病院向けなどに販売している。二〇〇〇年三月期売り上げは約七千万円。今回の浄化システムの受注で二〇〇一年三月期は一億二千万円程度に引き上げたい考えだ。 【図?写真】好気性微生物「,,,:,,」をしみ込ませた消臭パネル，右，を敷設した浜勝浦河口 出光興産、生物農薬事業を拡充――ナスなど用途拡大、イチゴ用も投入。 掲載日:2000/08/16 媒体:日本経済新聞 朝刊 ページ: 15 文字数:436 [他の書誌情報...] 出光興産は微生物を使って病気や害虫を防除する、生物農薬事業を拡充する。昨年発売したナスやトマト用の生物農薬の用途を拡大するとともに、来年夏にもイチゴ用の新製品を投入する。化学農薬の使用を減らした農作物が消費者の人気を集めていることに対応、三―四年後には売上高を現在の七倍強の十五億円とする計画だ。 トマトとナスの灰色カビ病予防用の生物農薬「ボトキラー水和剤」が、このほど農水省から適用拡大を認められた。イチゴの灰色カビ病とうどん粉病予防の生物農薬として、まず今秋からイチゴ農家に販売を始める。「ボトキラー」は納豆菌の一種、バチルス菌を使った製品で、水で薄めて農作物に散布する。 イチゴの炭そ病と、うどん粉病用の生物農薬も開発する。公的機関による効果試験などを踏まえ、来年夏の農薬登録と販売を目指す。「ボトキラー」は今後、ブドウの灰色カビ病への適用拡大を目指す。 出光興産は微生物を使って石油を処理する技術を活用し、一九九九年三月に「ボトキラー」で生物農薬市場に参入した。 エコカンパニーのつくり方，,,，出光興産――バイオ技術で新規事業。 掲載日:2000/08/16 媒体:日経産業新聞 ページ: 8 文字数:1457 [他の書誌情報...] 石油元売り大手の出光興産が微生物を使った環境関連ビジネスに力を入れている。農薬の使用量を減らしたり荒廃地の緑化を進めたりする農業資材を事業化。さらにダイオキシン汚染土壌の修復技術の実用化を目指す。七〇年代のあだ花となった石油たんぱく技術の「遺産」を活用したもので、経営再建を助ける新事業に育てようとしている。 バイオ農薬に参入 環境や人体への化学物質の悪影響が問題になる中、化学的に合成した農薬に代わり微生物を使って病気や害虫を防除する農薬への関心が高まっている。出光が「ボトキラー水和剤」をひっさげて同市場に参入したのは九九年三月のことだ。 ボトキラーは納豆菌の仲間であるバチルス菌を使った製品で、トマトとナスの灰色カビ病予防用として農薬登録されている。水で薄めて農作物に散布すれば作物上でバチルス菌が増殖、病原菌のすみかや栄養源を占拠して灰色カビ病菌の発芽と成育を妨げる。 「納豆菌の仲間なので食品や土壌汚染の恐れがない」と新規事業推進室の吉川信之事業一課課長は説明する。ボトキラーを使うことで従来の農薬の使用をやめたり減らしたりできる。消費者間で無?減農薬の農作物の人気が高まっていることを追い風に、今後はイチゴ用などにも商品の幅を広げる計画だ。 石油たんぱくで挫折 石油企業の出光がなぜバイオ技術を持つのか。人口爆発による食糧不足が懸念された六八年ごろ、石油に含まれるパラフィンを食べて育つ微生物を魚のえさなどにする石油たんぱく技術が注目を集めた。石油各社はこぞって同分野に参入、出光も微生物関連の研究者を大量に採用した。 ところが技術が確立した七八年ごろ、石油が原料だから石油たんぱくには発がん性物質を含まれているとのイメージが広まる。折しも二度の石油ショックで原油価格が急騰、石油たんぱくの実用化はとん挫した。だが家族主義を掲げる出光の研究者はそのまま社にとどまった。 方向転換を余儀なくされた七十人近い研究者たちが目を付けたのが環境保全型農業だ。 まず九二年にかびの一種、,,菌根菌を使った「,,キンコン」を投入した。菌が作物の根と共生し、土壌から吸収した栄養や水分を作物に与えて成長を助ける仕組みだ。 ,,菌は荒廃地での植林にも活用できる。国内の公共事業のほか九三年からはトルコの森林火災跡地での植林事業に協力、ポプラなど約五万本の植樹に,,菌を活用している。「温暖化による砂漠化など、生育条件が悪い土地ほど,,菌の出番がある。将来は中国など海外市場を開拓したい」と深井正事業企画課長は意欲を見せる。 土壌修復にも応用 微生物応用技術は汚染土壌の修復分野でも花開こうとしている。今春、高濃度のダイオキシンを短時間で分解する酵素「ラッカーゼ」の効果を確認。また同酵素を生産する微生物「白色腐朽菌」を分離?選定することに成功した。 大阪府下のあるダイオキシン汚染土壌を白色腐朽菌を利用して処理したところ、一カ月で五三,のダイオキシンを分解した。今後は分解速度の向上に取り組むとともに菌の工業的な培養法と製剤化技術を確立、数千億円市場とも言われる汚染土壌の修復事業に参入する考えだ。 出光の微生物資材の売上高はまだ十億円に満たず、三―四年後の目標も三十億円。二兆円強の連結売上高から見れば微々たる額だ。急成長が見込まれる環境関連市場のなかで、石油たんぱくという放とう息子が孝行息子に大化けするかどうか。出光の立て直しにも影響しそうだ。 ，堀直樹， 【図?写真】灰色カビ病にかかったナス，大阪府立農林技術センター，